2015-09-04

唯一生き残るのは、変化できる者である?んなわけないじゃん!

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である
激動の時代である今を生き残るためにはこのダーウィンの言葉のように変化に対応しなければならないんだそうだ。

いや、言いたいことは何となく分かる。
だけどさ、何か引っかかるんだよね。これ。


生物とか進化とか詳しくないからさ、ここから先に書くことはただの妄想なんだけど、環境が変わってから種としてそれに素早く対応して生き残ったわけじゃなくて、たまたま環境に適応した種が生き残っただけなんじゃないの?
同じ種の中でも個体ごとにある程度特性に幅があって、その幅によってたまたま生き残る個体がいただけなんじゃないの?
個体が変化に対応したんじゃないよね?

生物全体や種全体として進化し生き残っていく戦略の肝は多様性と淘汰だよね。
多様性により、環境が激変してもたまたま生き残る種、個体が居る。
変化した環境に合わない種、個体は淘汰される。
結果として生き残る種があるだけだ。結果論だよね。

環境の変化なんていつあるかわからないし、変化しないなら今の環境に特化した方が繁栄できるに決まってる。

ここまで書いてようやく違和感の正体に気づいた。
この言葉を経営者が従業員に対して言うから都合のいい事を言ってるようにしか聞こえないんだ。

本来は
  • どの程度今の環境に特化するか?
  • どの程度多様性を確保するか?
という方針の話なのに、経営者が多様性確保のための投資をするつもりもないくせに都合のいいこと言ってるから引っかかってたんだ。

多様性を確保するってことはさ、当たるか当たらないかわからない物に手広く手を出しておくって事でさ、環境が変化してから対応するって事じゃないんだよね。
つまり、結構無駄が多くなる。
今の環境に合わせて特化する事も生物の進化と違って出来る部分もあると思う。

どちらにせよ、コストとリスクを考えて選択する話で、個人としての判断は個人で犠牲を払えばいい。
でも、会社としての判断は会社が犠牲を払うべきだ。
さらに会社が個人にそれを要求するのであれば「淘汰」をどうするつもりなのか問い詰めたくなる。




ちなみにダーウィンはあんな事、言ってないそうな。
うん、それはすごく納得がいく。
「変化できる者が生き残る」ってやっぱりおかしいもの。

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